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『定本版・吉田松陰全集』刊行事情のこと
【2012/07/11 23:13】 エッセイ
『定本版・吉田松陰全集』刊行事情を書写し終えて
志ありせば


菊版13頁に及ぶ、「定本版・吉田松陰全集」の刊行事情である、「山口県教育會・主事」・斉藤さんの文章を丁寧に読むことと、戦前の記述を再現したい念に駆られて、旧漢字のままに苦労しながら書き写してみた。

解かったことは、「全日本」レベルでの総力をあげて編纂刊行されたことで、感動すら覚える。
『定本版・吉田松陰全集』


門下生の品川が、明治皇后からの下賜品を、松陰の兄「民冶」あてに記した書簡を書いたときのような思いに駆られた。まさしく、「地下の松陰も喜んでいるだろう」との思いである。
日本国の独立維持ために、自分の命を投げ出してまで尽くそうとする「愛国者・吉田松陰」松陰の著作は、「皇室」をも動かした。しかも、全集や長崎紀行の「詩」も「皇室」届いている。きわめて、稀なケ-スといえよう。

尊王と、人は軽い気持ちで言うかもしれない。しかし、松陰にとってはそのような軽い次元でのものではなかった。「國體」という概念が持ち出されたのも、松陰をもって「嚆矢」かも知れない。これは、後日、丹念に調べてみたい。
尊攘(弘道館)



『人は、狂頑と譏り、郷党、衆く容れず』と松陰が、自賛画像に「賛」した文言がそれを端的に物語っている。門下生の回顧談でも、「政治向きの話は厳禁、文學のみ」なら松陰先生の塾へ通うことを許可したといっている。
何時の時代でも、先覚者には、こうした「譏」や「偏見」がなされる。我が子が問題児である「松陰先生」の下へ行くのを禁止しようというのは、ある意味で現状維持型の考えであるが、これは、一概に避難できない。
先覚者ならではの『悲哀』であろうか。
松下村塾24.4.25


19世紀中葉という、松陰の青年時代に西欧では「共産党宣言」が出された。世界は、新しく動き出し、はやくもその矛盾をえぐりだした「マルクス」が活躍する時代であった。1848年の此の年、吉田松陰は「独立師範」となって、山鹿流の家學で後見人を解かれた年であった。

今日からすると、「奇異」に感じられるくらい、鎖国の弊害で「遅れをとって」いた日本。
それから、間もなくペリーが来航する。幕府を始め、日本中が大慌てするが、これは実は徳川のエゴにその淵源をもつことを忘れてはならない。

水戸で日本の成り立ちを勉強した松陰は、鎖国が「公法」でなく、たんなる徳川の「私法」であると見抜いたという。だから、海外雄飛への思いはなおさら強いものとなっていたに違いない。ペリーの「黒船」は、松陰にとっては文明や、先進技術のなせるものと映った。

それ故、「下田蹈海」という、他人からみたら暴挙に映る行動も、松陰にとっては、とりたてて異常行動という認識はなかった。西欧に学ぶしかないと感じ取った、「已むに已まれぬ行動」なのであった。
不幸にして、当時は海外渡航への禁止は今日の憲法にも等しい、絶対的ものであった。
松陰蹈海の図24.3.20


今日、「憲法改正」が、異常なまでの困難な手続きを経なければ、実現しないのと同様に、それは、「決死の覚悟」なくして実行し得ない、高いハードルであった。
敢えて、それに挑んだ松陰の心意気に、内心で賛意を思う人々が多いからこそ、現代の「松陰人気」が衰えない理由に違いない。

山口県教育會が、幾多の困難を乗り越えて、「吉田松陰全集」を刊行した意義は、誠に多きと云わねばならない。
刊行事情を読むと、一般読者には見えない困難な大事業であったことがわかる。
本当に、心からなる敬意を表さなければ、近代日本に対する「先覚者としての松陰」の意味は理解できないだろう。
松陰の辞世句


『吾、今 国の為に 死す』こんな言葉を発することが出来る日本人に、どういう讃辞を送ったらよいのであろうか。そうして、この全集完成に賭けた、「山口懸教育會の執念」を大いに称えなければなるまい。
松陰の立志実践教育


それは、その後、今日まで『個人全集』としては、異例ともいえる、通算四回の刊行がなされていることでもわかる。

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