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「天章堂講座」の開講
【2013/09/25 18:19】 エッセイ
『天章堂講座』開講に当って

平成25年10月1日、「幕末維新のヒーローたち」と題して「天章堂講座」が開講する。「松下村塾」の第三代主宰者であった「吉田松陰」は、近隣の若者たちから「入塾」を希望する理由を面談した時に、「何のために勉強するのか?」と必ず訊いたという。(吉田松陰全集第十巻(大和書房版):「渡邊蒿藏談話第一」)
それに対して、「どうも書物が讀めぬ故に、稽古してよく讀めるようにならんといふ。先生乃ち之れに訓へて曰く、學者になってはいかぬ、人は實行が第一である」と教え諭したという。また「學問するには立志と云ふ事が大切である」。(吉田松陰全集第十巻:「渡邊蒿藏談話第二」)とも云った。
そして、「教えることは出来ないが、一緒に講究することは出来る」。だから一緒に勉強しようと呼びかけたという。松下村塾では「お勉強なされい」と常に呼びかけていたといわれる。今回の『天章堂講座』もこうした思いで、一緒に勉強したいと思う。

弘道館正門


『幕末維新期史考』 
「半藤一利」さんの『幕末史』(新潮文庫)がベストセラーになったという。NHKの「大河ドラマ」でも「幕末物」は視聴率稼ぎの常連だそうである。この時期は、その国家的な危機と相俟って多彩な人物が登場する。「危機が人を創る」といわれるが、嘉永六年(1853)の「ペリー来航」から明治十年(1877)の「西南戦争」までの、凡そ四半世紀は危機の連続あった。この場合の危機とは①国家統治機構としての政府の存在とそれが機能しなくなること。②外国の侵略で國家的自立が不可能になる。この二つの意味を持っている。

徳川政権の長期的支配は、人間の生きる意欲(今日でいう生甲斐)を奪い去ってしまった時期でもあった。「士農工商」の身分制度の固定化した社会で、唯一「商業階級」に属した人々が意欲的に生きたのではないか。彼らには「努力の成功報酬」が期待できた。「幕末の危機は、見識ある者が言路洞開・人材の登用」を主張した時期でもあった。自らの人生の安泰を願って「官の権威」に服従し続けた二世紀半。
一衣帯水の中国との関係さえ安泰であれば、さしたる統治努力も不要で、「治世者」は「内治専念型」に終始していれば、それで事足りたのであった。

松陰先生24.3.31


「水戸学」といわれる「日本主義」の思潮を共有する学問の系譜がある。吉田松陰はこの水戸学のもつ独特な「日本の魅力」に接したのは、下田蹈海の一年前のことである。
儒教による教えの徳目の一つである「忠誠」を至上のものとして学ばされた「武士階級」は、現実は積極的に生産的な考えや行為をせず、「適当な怠惰」を責められずに生きられた。そこに自己の生存をもって至上とする考え方が、日本人としての創造性を目指す努力を失わせることになる。この考え方は、「現代にそのまま継続」しているのではないかと思う。
幕末史は、こうした「日本国」、「日本人」の在り方に対して結果的に反省を迫った。「狭い意味でのエゴイズム」あるいは、自分さえ問題なければの考え方への警告を発することになる。
吉田松陰が、礼賛されるのは「明確な國家意識」とは断定できないものの、民族滅亡への防衛意識とその行動の軌跡であった。だが明確に、機構としての「国家」を語っていない。松陰の後に続く人たちは、開国の実態を知っている故に経験的に日本人を守ろうとの意識―それは「夷狄」と表現される―の醸成へと連なっていく。それ故に「維新の先覚」という呼称がされるのである。

大日本史


歴史というものは「客観情勢」と、それの対応しようとする「人物」の行動の軌跡が紡いでいくものであろう。
有名な『大日本史』は水戸光圀が十八歳の時、『史記』の「伯夷傅」を読んで、感銘したのが編纂の契機になったようだ。それ故に光圀は、兄の高松藩主の長子を「後継」とした。その『大日本史』の敍は、水戸藩第三代藩主「綱条」(つなえだ)の撰文であるが、実は「彰考館」総裁の「大井松隣」の代作である。そこに「史は事を記する所以なり」とある。因みに、「大日本史」の特色は①神功皇后を皇后として認定。②「弘文天皇」を歴代天皇に認定。③「南朝正統論」の認定。等々であった。

吉田松陰がいなければ、間違いなく高杉晋作はあのような人物として存在しなかった。反対に高杉晋作なくして「あの吉田松陰」は存在しなかったのはありありえないことである。それ故に、吉田松陰を除いた維新史はあり得ないのである。幕末維新史はこのように見ていくと、限りない魅力が潜んであるのである。
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