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吉田松陰の『知行合一』観
【2010/11/10 16:47】 エッセイ
吉田松陰の『知行合一』観
松陰は、鎮西遊学中、葉山佐内の下で王陽明の『伝習録』に出会った。以下は、松陰が「知行合一」について記している部分である。「知先行後」が朱子学の解釈であったのを、陽明は「分離不可」であるとした。幕末期の陽明学信奉者は、西郷隆盛や河井継之助らがおり、明治維新の陰に陽明学ありといわれる。但し、松陰は自ら陽明学者たることを否定している。一つの学派に拘泥せず、良いものと思われるものは積極的に受け入れる立場をとった。




『講孟余話』
萬章 下 
首章
條理を始むるは智の事なり。條理を終(おわ)ふるは聖の事なり。智は譬(たと)えば即ち巧なり。聖は譬えへば即ち力なり。
智と聖と是れ全章の綱領なり。智は射の巧にして、即ち所謂(いわゆる)致知なり。聖は射の力にして、即ち所謂力行なり、知と行二つにして一つ、一つにして二つ、王陽明知行合一の説、固より自ら當る所ありと云えども、是れ等の所に至りては、知先にして行後とせざれば明かならず。
知行合一24.3.30

凡そ人の志を励まし行を砥(し)するに、学問の工夫を捨てて、唯だ行事一偏のみに拘泥する時は、的を準ぜずして強弓を引き長箭(ちょうせん)を放つが如し。其の達する愈々遠くして、其の中(あた)る愈々(いよいよ)疎なり。故に知を以て先とせざることを得ず。これ行を主として学を廃する者の誡めとすべし。又読書明理のみを専務として、曾て實行實事の上に於て毫も砥励(しれい)する所なき者は、的の大小遠近悉く詳審すと云へども、未だ曾て弓を把りて體を習したることなきが如し。一旦矢を放つ、其の遠きに及ぶこと能はざるは論なきのみ。故に行を以て重しとせざるを得ず。是れ学を主として行を廃する者の誡めとすべし。然れども是れ吾が徒小人知行偏廃の弊を言ふのみ。
その實は知にして行を廃するは實の行に非ず。行にして知を廃するは實の行に非ず。故に知行二つにして一つ、而して先後相俟ちて済(な)すことあるなり。
(吉田松陰全集第三巻 218頁)
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この記事に対するコメント
拝復、貴コメント拝読。100%賛同いたします。幕末維新にあって、一身を擲って沢山の俊才を輩出させた人物。「日本の危機」を克服せんがために命懸けの「国事行為」へと駆り立てた先覚者こそ、吉田松陰です。幼時から田畑で父親から学び、愛国心と「志」の何たるかを、殆ど体質と言えるかの如きにまで学びました。「死への旅立ち」となった『東行前日記』にも親への、「この感謝」の記が遺されています。「尊攘の志は早くに決し」との表現。日清・日露戦役の戦勝?体験から日本はおかしな国になりました。その「ツケ」が今に表れているように思えてならない。三国干渉への臥薪嘗胆の精神が、誤った国策指導者の現出へと化けてしまいました。朝河貫一博士は「日本の禍機」を著して警告を発しました。その警告通り、誤れる国策は大東亜戦争へと連なりました。ルーズベルト大統領に天皇宛の「交戦回避」の書簡を書かせた努力も、時間差で間に合わず日本の不幸を現実化させました。「国敗れて空しく山河あり」の敗戦。残念無念。今、日本は危機です。「平和ボケ」している時ではありません。国のために尽すべきはずの国会議員の現実の姿。私腹を肥やそうとする功利の考えを持った議員が、いかにも多すぎる。別の言い方をすれば「自己保身」に浮身をやつしてばかり。松陰は「功利や名利」を厳しく己に誡めた。門下生とも「僕は忠義をする積り」として関係齟齬を来たし、天の声を仰ぐべく絶食に入りました。日本は政治も経済も三流、四流の国に転落?。「志」を持たせる教育は皆無。憂国の情、募るばかりの国民感情が蔓延して爆発する危惧があります。「日本人の誇り」というと則、右翼的と連想するのは實は誤りです。松陰も「太平久しくして、日本人(武士)は堕落した」と嘆いていました。
【2010/11/12 22:26】 URL | 長谷川勤 #- [編集]
吉田松陰の気骨、明治の先人の志には「日本人のこころ」があったように思います。
歴史書を紐解くと、この時代は素晴らしい人物をたくさん輩出しました。
しかし日清戦争や日露戦争の勝利後、日本はなんとなく、奢侈と安逸の風潮が蔓延してしまいました。
思い上がっての結果があの大東亜戦争の敗戦でした。しかしまた日本人はコツコツと廃墟の中でも働きました。その結果、気がつくとGDPが世界第2位となっていました。そうしたら、またあの時の奢侈と安逸の風潮が復活して、バブルが起こり、そして弾けて戦後、60余年が過ぎました。現在の日本は、戦後唯一の誇りの源泉であった「経済力」をも喪失し、教育も荒廃し、若者には覇気がありません。政治も何を目指しているのか、訳が分からなくなっています。
今国民は精神的な拠り所を何ひとつ見出せないでいます。日本人は本当に堕落してしまったのでしょうか。
海外へ出ると、かつて「技術大国=日本」なんて思っていたのが、「ウソだ」という事に気付きます。
「円高だ」とアタフタとしている間に、家電やハイテク機器も韓国製が世界中を席巻されてしまいました。
一方、インドや東南アジアの人には活気があります。それは戦後直ぐの日本人のように目標や夢があるからでしょうか。今の日本にはそれがありません。吉田松陰が先覚者として明治維新で培ったあの「日本人のこころ」「明治の精神」「大和魂」は全くなくなってしまったのでしょうか。この国が本当に立ち直ることが出来るとするなら、日本人があの頃の「日本人のこころ」を取り戻した時でしかありえないと私は思います。
今の不況の中でもよく観察すると景気のいい会社があります。それらは建物や制度が立派なのではなく、経営者や従業員に「夢」と「やる気」があるのが共通しています。この不況を乗り切るには「補助金」や「支度金」などと言った「制度」ではなく、「心」と言うソフトウェアが非常に大切だと思うのです。「政権交代」や種々の「制度改革」を繰り返せばこの国が良くなるというのは、幻想に過ぎなかったのです。そしてわれわれが、その「こころ」の持ち主である歴史上の人物、例えば吉田松陰という人に焦点を当てて、その志を真剣に学ぶ意義も、またそこにあると思うのです。

【2010/11/12 18:43】 URL | 「日本のこころ」を取り戻したいと思う男 #- [編集]
「知行合一」は論語の為政第二にある「先ず其の言を行い、而して後にこれに従う」が元になっているのだそうだ。知って行わないのは、未だ知らない事と同じであるとの意味がある。実践重視の教えだ。それも徹底して行う事だ。
登山家の植村直己さんの言葉に「あきらめない事。正しいと思った事をどんな事態に直面してもあきらめない事。結局、私のした事は、それだけの事だったのかもしれない。 」というのがあった。素晴らしい言葉だと私は人生の教訓としている。
【2010/11/12 11:52】 URL | 松陰大好き人間 #- [編集]
早速のコメントありがとうございます。投稿下さった方々の思いが共通に交錯して、とても嬉しく拝読できました。松陰の下田密航に思いを馳せて投稿下さった「海保の志士」様、同感であります。松陰は、水戸で日本の古代史を学び、「鎖国」が、徳川政権保持策としての体制だったことを洞察しました。徳川政権固有の「私法」と捉えたからこそ、「国禁を犯す」ことに、罪の意識は少なかったようです。それが証拠に、「回顧録」で下田の獄中から獄舎の前の通行人や、江戸への護送中の番卒に「日本の危機」を声高に説明したと言う。耳を傾けた人々は感じ入って聴き入ったとのこと。今回のユーチューブ投稿の情報流失も、日本の国際外交に屈する姿に義憤と「国益」を忖度しての行動だったと理解されます。
逮捕したら、国民が納得しない議論が沸騰するように思えてなりません。「国民の知る権利」と「国家機密」のせめぎあいとなること必定です。中国では日本の監視船が通行路を妨げた結果で、非は日本にあるとの報道のようです。「百聞は一見に如かず」です。尖閣諸島、北方領土、竹島等々近代国家として日本が「未だし」の感があります。私は、右翼的とか左翼的とかのレッテルで観る視点を決めつけるのは、どうかな?というのが持論ですが、右翼にしろ左翼にしろそれはどうでもよくて「公開こそ国益だった」の桜井さんの意見に一つの見識をみる思いが致します。
【2010/11/11 21:17】 URL | 長谷川勤 #- [編集]
中国に言うべき事も言わず、中国の圧力に狼狽し続ける菅内閣の対中外交は「卑怯者の外交」である。問題の保安官の量刑を減じないよう知恵を巡らす事は国益を考えない事に等しいぞ。
日本はいつのまに中国の「自治区」になってしまったのか。
菅も仙石も早々にも中国人になって移住すればいいのだ。
【2010/11/11 18:58】 URL | TAMOSHITA #- [編集]
 サンケイ新聞では以下のように書かれている。
「仲間が体を張って逮捕した中国人船長を”司法の判断”を言い訳に帰国までさせたばかりか、映像も公開しなかった。これでは、巡視船に衝突を繰り返す中国船の悪質さが、国民に伝わらない。中国への配慮しか頭にないような、民主党政権の弱腰外交に対する義憤なのか・・・職を失う覚悟の上での犯行のようだ」

【2010/11/11 17:03】 URL | O.K #- [編集]
 
映像を公開しても日本国民にとって何ら損害はない。
それをどうして「秘密」にするのだ?
だいだい「秘密」にするならセキュリティをちゃんとしてからにして貰いたいもんだね。
【2010/11/11 17:01】 URL | Sengoku119 #- [編集]
今回の「尖閣ビデオ」の海上保安庁の保安官は多分、吉田松陰に似た気持ちもだったのではないかと私には思えるのです。
●かくすれば、かくなるものと知りながら、已むに已まれぬ大和魂
●身はたとひ、武蔵の野辺に朽ちぬとも、留置まし大和魂
犯罪を犯した者が英雄となり、国のため命がけで日本の海を守る者が罰せられる・・何かヘンですね。
この国・・・。「公開こそ国益だった」と櫻井よしこさんは言っていますよ。
【2010/11/11 13:06】 URL | 海保の志士 #- [編集]

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